企業の商標

この記事は?

興味を持った企業について、こんなことをするといろいろ見えて面白いよ、という記事。

商標ってさ

企業のビジネス展開において、製品の品質やサービスの質はもちろん大事だけど、「展開予定の国で商標権を抑えているか」という点はそれ以上に大事。

なぜならば、例えば、せっかくある外国企業が素晴らしい商品を引っさげてやってきても、すでにその国で第三者が、その商品名と同一または似た商標について商標権を取得していた場合、その第三者から「その製品の販売をやめろ」と言われたり、場合によっては、損害賠償を請求されるリスクがあるから。

日本でも、ゲームタイトルやキャラクター名が商標として出願されて、「新作発売くるーーーーー(・∀・)?」とか話題になったりする。ポケモンとか(私の相棒はズルズキンだった)。

いいことあるの?

商標権には「自分が安全に商品名等を使用する」という側面や「誰かに真似されたとき、その相手をぶっ潰せるようにする」という側面がある。

企業がある国で商標権を取ろうとするのは、少なくともその国でのビジネス展開に多少なりとも興味があるからだと考えられる。

だから、その形跡が見つかれば、企業の今後の方針が少しはわかる(かもしれない)。

私は気になった企業の持つ商標をたまに検索する。投資とか関係なく、ただ単にその作業が好きだから。

商標を取得する方法は一つじゃない。

私はいつも、マドプロ出願(一度の出願で複数の国にまとめてドバッと出願できる方法)によって出願された商標を検索する。

これに対して直接出願(一カ国ごとに出願する方法)という手段もあるけど、普段そっちは触れない。なぜなら、個別で調べるのが面倒だから。

私は、NIO CO., LTD.(NIO)の株を持っているので、この企業を例にどんな商標を持っているか検索してみる。

1.WIPO(世界知的所有権機関)Madrid Monitorにアクセス

(WIPO Madrid Monitor, URL: https://www3.wipo.int/madrid/monitor/en/)

2.advanced search でHolder欄に企業名を入力

3.詳細を見たい商標を選ぶ

今回は、上から6番目のロゴマーク単体を見てみる。

4. 出願された国を確認する

この商標の出願時に名義人が「出願する国」として選択した国(これらは「指定国」と呼ばれる)が、2文字コードで表示されている。

よって、この商標は出願時に、アルバニア、アゼルバイジャン、ベラルーシなど、35カ国を指定して出願されたことがわかる。この出願には日本も含まれてた。

少し前に進出が発表されたノルウェーなんかもこの中に含まれているので、次の進出先もこの中から決まるのかな、という予測もできる。

私はこれを見て、「へー」「ホー」と思うだけでやめたり、興味が沸いたらもう少し細かく調べたりする。

注意:国一覧からだけではわからない

上で書いたとおり、あくまで「出願時に名義人が選択した国」なので、出願した結果、登録されたかどうかは他の項目や各国のDBでしっかり確認しないとわからない。

また、商標権は「どんな商標を」「何に使うか」ということがセットで登録になっているので、例えば調べた商標がある国で登録になっているからといって、必ずしもそれが自分の想定していた商品についての権利ではないこともある。

例:自動車メーカーの商標が登録になっていると思ったら、「車そのもの」についてではなく、「車のおもちゃ」についての権利だった。

興味があれば深掘りしていくけど、私は、だいたい国だけで満足してしまうことが多い。

おわり

公開情報だし無料なので、参考情報として見てみるのも面白いと思う。

という私の趣味のお話でした。

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